印刷

印刷機イメージWordデータか、PDFデータが完成すれば、いよいよ印刷です。
ここでは、どのように印刷されるのかを説明します。

印刷会社では、データが入稿されると、まず「面付け」という作業を行います。面付けとは、製本の折り単位にページ順が並ぶように、製本のやり方にもとづいて各ページをつけあわ合わせる作業のことを言います。

従来は、この面付けは手作業で行われていましたが、最近では面付け専用ソフトで面付けをする場合が多いです。面付けは、製本仕様によって、4ページ、8ページ、16ページといった単位で付け合せを行います。

簡単に理解するためにA4サイズの用紙を1枚用意してください。それを、4つに折ってください。そして、一番前に1の数字を書き、その裏側に2というふうに、ページ順に数字を書き込んでください。折り目があって書きにくいかもしれませんが、それを書くと、8ページ分の冊子のようになります。それから、紙を開いてみると、1ページのとなりに8ページ、2ページのとなりに、7ページと、ページが付け合わさっていると思います。
これが、「面付け」と呼ばれるものです。
上記は、一番単純な面付けですが、無線綴じ製本になると、もう少し複雑になります。が、基本は同じです。

この面付けを行なって、面付けデータを作成します。

次に行うのが製版です。製版とは、印刷の元になる『版』を作る作業を言います。
昔は、フィルムを出力し、それをアルミ版に焼いて、版を作っていましたが、最近では「CTP」(コンピュータ・トゥー・プレート)と呼ばれる方法が主流になっています。

つまり、面付けデータのあるパソコンから、直接「版」を出力するのです。
これによって、工程が短縮されるばかりではなく、高精細な版ができ、アミ点の潰れなどもほぼなくなります。

昔の印刷物に比べて、現在の印刷物が綺麗でシャープなのは、この「版」の品質が上がってるのが大きな一因です。

さて、版を作った段階で、やっと印刷の工程です。
版を、印刷機の版胴にセットし、インキの油性と水がはじく力を利用してブランケットにインキを転写、そして紙に1色ずつ印刷されます。

こうして印刷された用紙を折って、断裁し、製本するという工程に進んでいきます。